寒水魚:歌姫 [CD]
1.悪女/2.傾斜/3.鳥になって/4.捨てるほどの愛でいいから/5.B.G.M./6.家出/7.時刻表/8.砂の船/9.歌姫/
「歌姫」はこのアルバムの中で最も好きな歌である。何度も何度も口ずさんで歌詞を覚えてしまった。
淋しいなんて 口に出したら
誰もみんな うとましくて逃げ出してゆく
淋しくなんかないと笑えば
淋しい荷物 肩の上でなお重くなる
(「歌姫」中島みゆき)
冒頭部分は淋しくなるたびに口ずさんでいる。人恋しくなると口ずさんでいる。「淋しいなぁ」とは独り言でも言わない。その代わりにこの歌を口ずさんで淋しい気持ちを表現している。もちろん誰もいない所でである。誰かの前で口ずさんだら歌詞の通り逃げられてしまいそうである。
握りこぶしの中にあるように見せた夢を
もう二年 もう十年 忘れすてるまで
歌姫 スカートの裾を
歌姫 潮風になげて
夢も 哀しみも 欲望も 歌い流してくれ
(「歌姫」中島みゆき)
握りこぶしの中に夢はあるのかないのか。自分でも分からなくなっているのかもしれない。私もあるようなないような…。この歌を聞きながら自分の握りこぶしを見る。そんな夢ならない方が良いのかもしれない。歌姫に歌い流してもらいたい。私を苦しめる哀しみも欲望も歌い流してもらいたい。
寒水魚:【傾斜】【捨てるほどの愛でいいから】【時刻表】【砂の船】【歌姫】
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