SSブログ

鉄の旋律 [本]

鉄の旋律―The best 3 stories by Osamu Tezuka (秋田文庫)

鉄の旋律―The best 3 stories by Osamu Tezuka (秋田文庫)

  • 作者: 手塚 治虫
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 1994/03
  • メディア: 文庫

・Amazon.co.jp(アマゾン)で詳細を見る
・Amazon.co.jp(アマゾン)で同じ内容の本の詳細を見る

1.鉄の旋律/2.悪魔の開幕/3.イエロー・ダスト/


 思いっきり暗い作品。三作共ハッピーエンドではなく悲しい結末。
 「鉄の旋律」は、友人に裏切られて両手を奪われた男が復讐を誓い、思い通りに技手を動かせるようになったが、その技手が自分の潜在意識に従って動いてしまうストーリー。ハッピーエンドになりそうな雰囲気はあったが、現実はそんなに甘くはなく、主人公は初めて自分の意思で復讐のために自分の技手を動かす。結末は想像に任されているが、容易に想像できる。
 「悪魔の旋律」は、電気科の秀才青年が尊敬する政治家を支持して首相を暗殺しようとするが、政治の世界は甘くなく、裏側を知った青年が復讐して終わるストーリー。
 「イエロー・ダスト」は、在沖米軍相手に「戦争ごっこ」を始めた男たちに誘拐された小学生と女教師が男たちから銃を奪い倒すが実は小学生たちも…、というストーリー。「戦争ごっこ」で米軍に勝てるはずはなく暗い結末。事件の原因と事後処理も暗い。
 三作とも「面白い」と評価することはできず、読み終わってもスッキリしないが、手塚治虫さんからの重要なメッセージが隠されているような作品。人の心の醜い部分が描かれているように思う。


タグ:手塚治虫
コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

コメント 0

コメントの受付は締め切りました

トラックバック 0

イエスの生涯ねこの森には帰れない ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。